Open Lab.-SPACE Biz | 宇宙オープンラボ JAXA
Open Lab Interview
月見の宴に「かぐや」の月の画像を使おうと、JAXAのウェブを探したが見つからない。「なんて探しにくい!」とJAXAに電話したのがきっかけで、宇宙を探索するウェブサイトの開発を始めることになってしまった。それが(有)エム・ティ・プランニングの社長、三澤純子さんだ。宇宙全体を俯瞰しながら個々の天体を詳細にフォーカスできるサイトをめざしつつ、衛星データを利用したビジネスモデルも構築したいと壮大な目標に向かう。
■Text:林公代 ■Photo:田山達之
Q:なぜ宇宙のウェブサイトを手がけることに?

みさわじゅんこ
1965年茨城県阿見町生まれ。千葉大学工学部工業意匠学科(現デザイン学科)にて人間工学を専攻。1987年、(株)日本電気デザインセンター入社。ワープロ、パソコンなどのデザインを担当。NECに出向後、未来商品の企画・デザイン・商品化に従事。2001年、(有)エム・ティ・プランニング設立。同年、日本ソフトウェア科学会WISS対話賞(優秀賞)受賞。2005年、JAPANTEX2005インテリアデザイン優秀賞受賞。2008年宇宙オープンラボ「科学衛星データを視覚化し高速表示するウェブシステムの研究開発・インターフェースデザインならびに応用分野開発」ユニットリーダー。趣味はサイエンス。5歳と3歳の息子と共に科学館やプラネタリウムをはしごする日々。
三澤 お月様が好きで、満月が出れば集まって月見の宴をするのが大好き。デザイン関係の仕事なので、呑みながら話しをする中で新しいアイデアを出したりネットワークを広げたりするのですが、そのきっかけとして月があった。2007年に月探査機「かぐや」が打ち上げられたので、これはぜひ「かぐや」が撮った月の写真を見ながら呑もうと。
 それでJAXAのアーカイブを探したのに、月の写真データにたどりつけなかったんです。当時「かぐや」はデータを公開する前だったので画像がないのはやむを得なかったのですが、他の衛星の観測画像も完全に研究者向けで、欲しい情報にたどりつけない。これはもう少しわかりやすくして頂けないだろうかと思って、文句を言ったんです(笑)。


Q:文句を?

三澤 そう。JAXAに電話をして。そうしたら宇宙オープンラボの担当の方に回されて、話しをしているうちに、宇宙オープンラボに応募することになってしまったんです(笑)。

Q:元々、何を得意とする会社だったんですか?

三澤 そもそもはメディアテーブルというテーブル型の情報端末をデザインし、商品化したのをきっかけに会社を設立しました。メディアテーブルはタッチパネルが組み込まれたガラステーブルに情報コンテンツを投影して、博物館やショールームのコーナーを作っています。例えば「船の科学館」では海底探査のコンテンツというように。インターフェースデザインという領域で、ハードもソフトも企画・デザインできるのが強みで、リニアモーターカーまで作ってしまったんです。

Q:それで、宇宙オープンラボではまず何をすることに?

三澤 宇宙科学研究本部の海老沢研先生がちょうどDARTS(宇宙科学データアーカイブスhttp://darts.isas.jaxa.jp)のウェブサイトを使いやすくしたい、というご要望を持っていたので、私たちのニーズとマッチしました。そこで、JAXAが科学衛星で取得したデータを利用した「宇宙探索ウェブ」を共同で研究開発しようという目標をたてたんです。

  メディアテーブル   宇宙探索ウェブ「X線で見た宇宙」  
  メディアテーブル。ガラステーブルにプロジェクターを使って情報コンテンツを投影するもので、複数の人で情報を見ることができる装置。雲仙普賢岳災害記念館向けには教育委員会と共同で学習コンテンツを制作した。   現在制作中の宇宙探索ウェブ「X線で見た宇宙」。宇宙の全体図の中で、ある天体をクリックすると詳細情報が得られる。ブラックホールや銀河団などの選択肢を選ぶと、その天体だけが表示される。  
     
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