高真空型静電浮遊炉
静電浮遊炉は、試料を静電気力で浮遊させてレーザーで溶融、凝固できる装置です。2000 ºC以上の高融点を持つ物質を溶融し熱物性値（密度、表面張力、粘性係数、比熱）を計測できます。また、容器を使用しないため高純度の高融点材料を合成できます。
その中でも高真空型静電浮遊炉は10−5 Pa程度の高真空下を保持するため、金属・半導体等、試料の酸化が問題となる試料に適しています。加熱は、水平3方向からの炭酸ガスレーザー（3本、各出力最大100W）と上方からのNd:YAGレーザー（500W）を用いて行われます。これまでに、金属元素中最高の融点を持つタングステン（融点約3400℃）を初めとする高融点金属や合金の溶融に成功しています。
| 部署 | 有人宇宙技術部門きぼう利用センター |
|---|---|
| 設置場所 | 宇宙実験棟1階（材料系実験室1） |
| 試料寸法 | 直径2 mm程度の球 ※試料は直径2 mm程度が良いですが、完全な球である必要はありません。JAXAでアーク炉等を用いて球状にすることも出来ますが、組成を気にされる場合はご自身で試料準備を行うことをお勧めします。 |
| 加熱温度範囲 | ～3500℃程度 |
| 加熱レーザー | 炭酸ガスレーザー100 W（3本、各出力最大100 W）、Nd:YAGレーザー500 W |
| 到達真空度 | 約10⁻⁵Pa |
| 料金 | 詳細は下記フォームよりお問い合わせください。 ※お試しの試料をJAXAに送付頂き、JAXAにてトライアルを実施します（無償）。 |
| 測定可能な物性 | 密度、表面張力、粘性係数、比熱 |
