JAXA
Sessionsセッション紹介

銀河宇宙線を用いた月面の水資源探査を行う1Uサイズ放射線モニタの開発

①(代表)榎戸輝揚、加藤陽、長岡央、谷口絢太郎、大竹淑恵、藤田訓裕、岩本ちひろ、高梨宇宙、若林泰生、 玉川徹、
②晴山慎、③小林泰三、 ④池永太一、中野雄貴、塚本雄士、⑤草野広樹、⑥星野健、唐牛譲、 上野宗孝、⑦沼澤正樹
①理化学研究所、②聖マリアンナ医科大、③立命館大、④ソイルアント゛ロック エンシ゛ニアリンク゛社、⑤量研、⑥JAXA、⑦都立大
開発中

概要

月面に絶えず降り注ぐ銀河宇宙線は、月の表面直下での原子核反応で中性子を生成する。発生した中性子が表面に達するまでに水に散乱されると、効率よく減速されて熱・熱外中性子として漏れ出してくる。我々はガンマ線と中性子を弁別できる新しい非接触型の中性子の水モニタの開発を行っており 、ローバーなどに搭載した月面の水資源探査や、土木建築の現場における応用を目指している。また、将来の月面ガンマ線天文台への展望も検討している。

本技術で何が実現できるか

(1) 中性子を用いた月面の水資源探査、(2) ガンマ線を用いた月面の組成測定、(3) 月面でのガンマ線天文学

実現のキーとなる要素技術

シンチレータとSiPM検出器を用いた熱中性子、熱外中性子、ガンマ線、荷電粒子の宇宙環境での測定、特に中性子とガンマ線の波形弁別

機器のスペック

1Uサイズ、<2 kg

機器のイメージ図

4槽のシンチレータで下から順に、熱中性子、熱外中性子、ガンマ線、荷電粒子弁別用の使用する。


開発状況・計画

検出原理は確認できており、2021年度は実験室モデルの開発を進めるとともに、Geant4 シミュレーションやモデル土槽を使った実証実験を進めている。2022年度はエンジニアリングモデルの開発を進める。2023年度にはフライトモデルとして完成させる。

動画

講演資料


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