平成27年度採択案件/フィジビリティスタディフェーズ

共同研究実施体制

研究代表者: 九州工業大学 (工学研究院 先端機能システム工学研究系/教授 奥山 圭一)
JAXA研究者: 宇宙科学研究所 (大学共同利用実験調整グループ/主任開発員 下田 孝幸)


共同研究の背景及び概要

これまで、発電システムや航空機エンジンで使用されているタービンブ レードは、高効率化を実現すべく、タービンへの入口温度(TIT)を高くするた めの努力が続けられてきました。タービンブレードには、Al合金、Ti合金やNi合金等の金属材料が使用され ていますが、これら金属材料は高エンタルピ環境下における耐熱性に優れ ているものの、高密度であり、且つ高価格であることが知られています。 金属材料と比較して、宇宙機熱防御材として多用されてきている炭素繊維 強化樹脂(CFRP)や炭素繊維強化炭素複合材(CC)は、比強度、比弾性が 圧倒的に優れていることから、軽量かつ安価に供給できるメリットがあります。

本共同研究では、JAXAが有する高エンタルピ環境下における測定技術等 と九州工業大学が有する高エンタルピ環境下におけるCFRPやCCの酸化損 耗に関する知見等を組み合わせることで、CFRPおよびCCのタービンブレー ド材料への適用性を検証し、軽量且つ安価な小型ガスタービン(電力出力 90kWクラス)の製品開発を目指します。

また、本CFRPの開発により、新たな宇宙探査機の帰還時再突入カプセル 耐熱材への適用が期待できます。


共同研究終了後の事業展開

レストランやスーパーマーケット等への電力供給の他、非常時電源として の市場展開も視野に入れ、事業化を担当する企業との連携により、製品化 を目指します。


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