共同研究の背景及び概要
太陽系小天体をはじめとする、次世代の月・惑星探査機において、粘着性素材を天体表面に押し付けることで表層試料を変形させず、サイズ分布も保持したままで採取する構想がある。
本研究では、探査機の打ち上げ後、数年間曝される過酷な深宇宙環境に耐え、かつ、試料への汚染・浸透を最小限に抑えた粘着性の宇宙環境用シリコーン素材の開発を目指す。高品位、低アウトガス、耐ヒートショック性のシリコーン素材が完成することにより、今後の航空機材料、電子材料、車載材料、極地観測用機材などへの応用に著しい進歩をもたらすことが期待できる。