共同研究の背景及び概要
衛星等の宇宙機に係る、有線配線計装の軽量化と、配線・配置設計のコスト削減が狙い。ATRを中心とする研究チームは、総務省委託研究として、ATM・発券機などの狭小な金属筐体内無線通信システムの研究を行っており、その技術を活用する。
この共同研究により、宇宙機内の電波伝搬特性の予測を定式化し、スペースワイヤレスの設計指針確立や、技術仕様策定に資するデータを蓄積するとともに、地上の環境試験下での実証検証を行う。
本研究成果は、宇宙機の計装重量削減効果の他、複雑なケーブル負荷が負担となっている宇宙機の地上実験での負担軽減効果や、機器組み込みの作業負担軽減、並びに機器配置の自由度アップにも繋がる。
さらに産業界に対しても、自動車、旅客機、M2M(機器内)などの閉鎖空間環境内の無線化への波及効果も期待される。