共同研究実施体制
研究代表者: 千代田空調機器(株)
(開発設計室/室長 尾崎真司)
JAXA研究者: 宇宙科学研究所
(学際科学研究系/助教 福家英之)
共同研究の背景及び概要
昨今、電子機器が小型化されることに伴い、機器内の発熱密度が上昇し、機器内に熱が蓄積されることで、製品の寿命低下や性能低下につながることが想定されることから、より効果的な熱処理(冷却)をするための装置が求められています。
従来はこの熱を処理する装置として“ヒートシンク”が用いられてきましたが、改善策への限界が来ていることから新たに“自励振動ヒートパイプ(OHP)”が期待されています。
しかし、従来の一般的なOHP技術では、熱処理の要求性能を満たすことができないため、JAXAが現在宇宙探査機向けに研究している逆止弁や長尺化に関するOHP技術を活用することで、要求仕様を満たすことができるようになると見込まれます。
本共同研究では、JAXAが現在研究している自励振動ヒートパイプ(OHP)技術と千代田空調機器(株)が有するろう付け、溶接等の接合技術、逆止弁等の機能部品の製造技術を結合して、従来のヒートシンクに替わるOHPによる熱処理(冷却)装置の開発を目指します。
また、本共同研究を通じて、JAXAの宇宙向けOHPに対する知見の蓄積やOHP開発を加速すること等が期待されます。
共同研究終了後の事業展開
千代田空調機器(株)の現在の販売網である空調分野をはじめとし、他分野への市場展開も視野に入れ、製品化を目指します。